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NOVAの法的整理から学ぶ(企業再生) 

先週は2件の調印があったためブログの更新が遅れました。
話題としては随分前の話になってしまいますが、今回は、JASDAQ上場のNOVAが法的整理(会社更生手続)を行っていることを通じて、企業再生について触れたいと思います。NOVA事例は、企業再生を考える上で、他山の石となることが多い事例です。

先月、JASDAQ上場のNOVAが法的整理(会社更生手続)に入りましたが、スポンサー選定は難航している様子です。理由は色々と取りざたされています が、要するに猿橋前社長が経営権に固執するあまり、法的整理へ入るタイミングを逃したことが、ここまで企業価値を毀損させ、スポンサー候補企業が集まらな い原因でしょう。では、企業再生を成功させるにはどうすれば良いのかでしょうか。

最初のポイントは資金繰りです。当たり前ですが、整理に入れば、金融機関からの資金調達は出来なくなりますので、日々の資金繰りは、法的整理に入る前に比 べると一層厳しくなります。この様な資金繰りの中でスポンサーが決まるまで持ちこたえなければならないので、管財人は、手持資産が少ないNOVAのスポン サー選定を急いでいるのでしょう。しかし、買い手側企業(スポンサー候補企業)にとり、十分な検討時間が無いままM&Aの決断をすることは、買い手側が大 きなリスクを取ることになります。検討時間が十分でないため、組織で意思決定をしていく企業にとり、今回の話には乗り出せない事情もあると思います。

次のポイントは、経営者の決断です。今回の会社更生法申立が猿橋前社長を解任して行われたと報道されています。会社の状況がここまで劣化しているにも拘ら ず、まだ法的整理をおこなう判断ができなかったのは、自らの経営に対する執着心が強いからです。いくら強い執着心を持って頑張ってみたところで、必ず経営 内容が良くなる訳ではありません。これは、NOVAの事例が典型的なものだと思います。

経営者が決断出来ず更に追い詰められると高金利に手を出す者も出てきます。一度、借りてしまうと、高利で資金を提供する多くの業者から頻繁にはがきが来る ことが多いようです。しかし、高金利の資金を調達すると財務内容を一層悪くさせるだけの結果に終わる事がほとんどです。よく考えて見てください。例えば、 13%の金利を支払って資金を借りるとします。言うまでも無く金利の支払いは損益計算書では営業外費用です。つまり、この13%の金利を払っても利益が残 る様な営業利益が出ていなければ、営業利益を出しても経常損失(赤字)になります。ところが、この様な高利の資金に手を出す会社は、多くの場合、金利を 払っても利益が残るほどの高い営業利益はあげていないものが多い。ですから、高利資金の調達は、企業の単なる倒産時期の延命にしかならず(=企業再生でき ない)、その上借入金を増やしただけで終わる事がほとんどです。
NOVAも財務毀損が早い段階であれば、民事再生手続手続きを行い、NOVAの経営陣が主体となった企業再生が可能だったと思います。しかし、経営資源の 毀損が進行したので、裁判所が任命した管財人が全権をふるい司直の強力な介入で企業再生を行う会社更生手続きになりました。報道される内容が事実なら、会 社更生手続か破産手続しかないのだろうと思います。

最後に、企業再生を考える上での要点をまとめてみます。
1) まだ資金的余裕のある内から検討を開始する。企業の財務内容劣化は病気と同じで症状が軽いうちは手の打ち様があります。つまり、劣化が進行すると手の打ち方が限られる。
2) 経営に執着心をもたない。執着心をもてば業績が良くなるなら、世の中に倒産は無いはずです。いくら努力してもできないものはできない。経営者が借入金に連帯保証をしているならば、私財を無くす覚悟をすることです。
3) 高金利の借り入れに走る前に、企業再生を検討する。高金利の借り入れが、企業再生にはならないことは、上で説明しました。

以上の様な状況にある企業は、一刻も早く事業再生の具体的な検討に入るべきでしょう。当社では、著名な法律事務所との連携により、民事再生手続、会社更生 手続は当然ながら変わったところでは、破産手続内で事業譲渡を行った実績も数多くあります。著名で実績のある法律事務所が主体となって法的手続を進めるこ とが企業再生にとり絶対に必要だと考えます。しかも、当社がこれら著名な法律事務所と連携して行った法的整理、任意整理は全て上場企業がスポンサーになっ ております。早い決断で企業を再生するか、NOVAの様になるかは経営者の判断ひとつと言っても過言ではありません。

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