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親方日の丸意識の改革でしょう 

アメリカの様に複数の大手航空会社があるなら、大手航空会社1社が破産しても影響が少ないと思いますが、我が国では、日本航空と全日本空輸の2社しか大手航空会社がない事情を考慮すると、日本航空を破産させ会社清算してしまい大手航空会社を全日本空輸1社にすることは現実的ではないでしょう。しかし、日本航空がまだ運航することができているのは、日本航空を延命させる当面のつなぎ融資である日本政策投資銀行からの1,000億円の融資枠を確保しているからに過ぎません。しかも、このつなぎ融資は、年内の資金繰り問題に一応のメドをつけただけで、本格的な資金繰りの安定化はまだ見通しが立っていません。

 

日本航空が事業再生を実現するには、企業年金の運用利回りの見直し(4.5%から1.5%)だけでなく、機材と路線の集約・削除、給与水準の見直しなどで高コスト体質から、経営のスリム化・効率化を実現することが必要です。つまり、金融機関が、借金棒引き(債権放棄)を行い、約3,300億円にもなる確定給付型企業年金の積立不足解消の実現、前述の高コスト構造の改善を実現しない限り、収益は改善しません。「国は絶対に日本航空を潰さない」「確定給付型企業年金の積立不足は、(日本航空が自力で積立不足を解消できないので、)国民の税金を湯水のように積立不足解消のために投入すればよい」という「親方日の丸意識」が改革されなければ、この会社の事業再生は極めて難しいでしょう。日本航空が、航空業界史上で最も厳しいとも言える今の環境を乗り越え、生き残るには意識改革と実行しかありません。繰り返しますが、自分は痛みを感じない(賃金見直しや年金運用利回りの見直しはイヤ!、採算度外視で地方へも少数の旅客と大量の空気を運び続けるなど)で、実質破綻の会社が事業再生ができるなど思い違いも甚だしいです。

 

日本航空の決算を見ると、2007年最終赤字、2008年最終黒字、2009年最終赤字、2010年最終赤字予想と3回/4回も最終赤字に終わることは確実です。ここまで会社が破綻せずに済んだのは、安直に日本航空を救済してきた前政権にも大きな原因があることは明らかです。

 

そこで、最初から主張しているように、企業再生のため会社更生法適用を申請し、日本航空のコア事業を新会社へ事業譲渡し、非コア事業や現在の確定給付型企業年金を旧会社に残し、事業譲渡後にこれを会社清算するのが、年金問題も含め最良の選択肢だと、改めて書きます。三井物産を始めとする主要投資家は政府主導の経営再建計画を待っていられず、保有していた日本航空の全株式を市場で売却しました。主要株主の東京急行電鉄も日本航空株式を売却すると報道されてます。格付け会社(ムーディーズ、S&P、R&Iなど)の格付けも下から数えて1~2にランクされています。株価は(リーマンショック後の)1年前でも1株200円以上で取引されていたものが、現在は1株が100円を切り、80円台後半から90円で取引されています。この株価の動きは、一体何のインプリケーションでしょうか。

 

日本航空の経営再建上、企業年金債務の圧縮は不可避です。現役社員5割減・OB3割減の会社提案を受け入れるかどうかは、日本航空企業年金加入者の個々の判断ですが、同意が取られない場合は迷わずにすぐに法的整理へ入るべきです。日本政策投資銀行による1,000億円のつなぎ融資枠を確保しているので、日本航空は年内の運航を続ける資金繰りはできていますが、経営破綻した会社が公的資金(税金)による延命装置をつけたまま事業継続すれば、コストがかかり、しかも、このコストは最終的に納税者が負担します。このように時間とお金のかかる政府主導の経営再建が正しかったのかどうかは、個人的には疑問を感じます。

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