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アメリカと日本のM&Aに対する考えの違いとは 

「米国ではM&Aは家を買う感覚に近いが、日本では結婚のようなものだ」「日本では買収する側とされる側の信頼関係が重視されるため、長い時間がかかる」。これは、8月24日の日本経済新聞【人こと】に出ていた3M(スリーエム)のジョージ・バックレーCEOの発言ですが、実に的確にアメリカと我が国の一般的なM&A観の違いを言い当てていると思います。

個人的には中国人もアメリカ人のM&A観にかなり近いものを持っているとも感じます。外国企業による日本企業の買収の交渉では、相手側(買い手)は、自分たちを「家を買う」感覚で買収しに来ているのだ。という意識を持って交渉するのと、この価値観の違いを知らず「結婚を申し込みに来ている」と大きな誤解をして交渉するのでは、M&A後に、大きな違いを生じる原因となります。結果として不幸な結果(M&Aの失敗)を招く可能性が高まります。

M&Aを失敗する原因は、大きく3つあります。1)買収する相手を間違えている。事業関連性が全くなく、錬金術として会社を買収する。2)買収する相手は正しくシナジー効果による企業価値の向上も図れると想定できるが、企業精査(デューディリジェンス)で相手方の重要なリスクを見落したまま買収してしまう。3)2)と同じく買収する相手は正しく、企業精査もきちんと行われリスクを把握したが、買収の対価が高すぎる結果、買い手は投資額を回収できない。です。

これら3つの失敗する理由に加え、海外企業とのM&Aでは、お互いの価値観の違いが大きいのに、企業売却を強行し、その結果、M&Aに失敗することも考慮するべきでしょう。

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