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日本経済新聞も対米投資委員会の動きを報じました 

M&Aを始めとする経済取引は原則自由であるべきだと考えますが、外国企業による自国の企業買収がその国の国家安全保障に影響を与える案件は規制されるべきです。

このコラムでも何度も書いていますが、アメリカ合衆国にはエクソン-フロリオ条項があり、航空、通信、海運、発電、銀行、保険、不動産、地下資源、国防の9つの産業分野に対しては、外国からの企業買収を規制することができます。

アメリカ合衆国の大統領選挙で、共和党候補のトランプ氏が当選したことを受け、これまでのオバマ民主党政権から政策が大きく変わることを予想し、先週のロイターに続き、今朝の日本経済新聞も、この問題に触れているので紹介します。

解りやすく例を挙げて書きます。
アメリカに高度な半導体技術を持つ企業があるとしましょう。某国政府の意を受けた某国企業が、某国のミサイル命中精度を上げる目的でこのアメリカ企業に買収を提案します。
もしも、この企業買収が成立すると、某国のアメリカ合衆国軍への攻撃力が強化されることは明らかです。
アメリカ合衆国は自国の安全保障に影響を与えるこの企業買収案件を指をくわえてみているべきでしょうか?
答えは言うまでもなく「NO」です。
日本経済新聞は規制強化に「懸念」と否定的ですが、個人的にはこの動きに賛同します。

さて、我が国にも日本版エクソンーフロリオを導入するべきだと、10年以上前から書いていますが、我が国の政府は音なしの構えです。何を考えているのか。


(平成28年11月21日日本経済新聞より転載)

トランプ次期米大統領率いる新政権の経済政策が企業法務分野にどんな影響を及ぼすか、関係者が注視している。選挙期間中に表明した保護主義的姿勢を維持するか見通せず、日本企業も情報収集を急ぐ。事業展開に影響する可能性があるM&A(合併・買収)規制や米国法の域外適用などの運用の見通しと企業がとるべき対策を、専門家や企業の法務担当者に聞いた。

トランプ氏の大統領就任で、日本など外国企業による米国企業のM&Aが難しくならないかと懸念する声が上がっている。米国は反トラスト法(日本の独占禁止法に相当)に基づき企業結合の可否を審査する。トランプ氏は選挙集会で通信大手AT&Tによるメディア・娯楽大手タイムワーナー買収について「巨大権力の集中。認めない」と発言し、波紋を呼んだ。

共和党政権は一般的に自由競争重視の傾向が強い。「企業合併に対し反トラスト法違反として執行を強化するのは、従来の共和党政権とは逆の姿勢」(米国法に詳しい関本正樹弁護士)だ。

トランプ氏が幅広い分野のM&A規制を強化するかは未知数だが、同氏は「米国第一」を掲げる。外資による買収への対応が注目されるのは米大統領が買収を止める大きな権限を持つためだ。

米国には反トラスト法とは別に、国家安全保障の観点から、外資による企業買収を審査する「外国投資及び国家安全保障法」がある。審査は3段階で、1次と2次は対米外国投資委員会(CFIUS)が担当し、最終審査は大統領が行う。審査基準に「大統領などが考慮すべきだとした要素」と明記され、大統領の判断が大きく影響する。

M&A法制に詳しい西理広弁護士は「自動車などの基幹産業や資源、エネルギー、先端技術などの分野で大統領権限を使い、外資による買収を阻止する可能性がある」と指摘する。実際、何らかの理由で「国防上の脅威となる可能性がある」と判断されれば、食料や繊維など幅広い業界のM&AもCFIUSの審査の対象となり得る運用がこれまでも行われている。

CFIUSは従来、中国企業の案件を厳格に審査しており、今年に入っても中国半導体大手の紫光集団が、審査を受けて米ウエスタンデジタルへの資本参加を断念した。三井物産の鳥海修法務部長は「米国の利益を第一に掲げるトランプ政権では日本企業を含め、これまで以上に厳しい判断が下される可能性がある」との見方を示している。

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